記憶の糸の端...

毎朝出会う女性がいる。どこかで出会ったことのある....




こんな思いしたことありませんか?


私の場合こんな感じ。

会社への出勤の途中、ある住宅街に差し掛かる。
どこの町にもありそうな、昭和60年代頃に造成された住宅街。
一軒一軒はそれほど大きくなく、道路もいまでは狭い部類になってしまっている...タイムカプセルで送られてきた様な、昔の住宅街。



私はそこを駅へと向かう人の波を逆行して、カブですり抜けていく。



そんな私の視界に毎朝飛び込んでくるのが彼女。



年は...30台半ばぐらいだろうか、先ほどまで家族の世話...洗濯ものでも干していたのだろうか、はたまた子供のお弁当を大急ぎで作っていたのだろうか、うっすら額に汗が見える。
風にその汗をまかせて、颯爽と自転車をこぐ。



遅刻している訳ではない、気持ちの良さそうなストライドで。


すごい美人だとか、スタイルが良いから気になるのではなく、清清しい感じが妙に目をひきつけるのです。
たまには、「寝坊しちゃった!!」なんて顔をしている時や、「今日は忙しくなるのよねぇ」なんて顔の時もあるのです。
しかし、いつも元気そうな姿とその時々の状況とから、「無言の会話をしている」様な感さえあります。




最初に彼女に気づいたのが、「あれ?!この人どこかで会ったことあるぞ...?!」という「思い出せない知り合い」感覚。
いまだに思い出せません。きっと会った当時は、「彼女が子供の頃」だということもでは推測できており、その顔もおぼろげながら目に浮かぶのですが、そこから先に進まない。
年じゃありませんよ(笑)
余りに遠い記憶であることは確かなのです。



香港でなら、10年間の間に出会った「友達の友達」みたいなことで忘れてしまうのでしょうけれど、日本のこの街は私にとってほとんど居住年数がなく、ここでそういう知り合いに会う確立は非常に低い。というか、皆無であってもおかしくないほどです。




毎朝「え〜と名前は.....誰だっけ...今朝もダメだ...」みたいな繰り返し。(笑)




いつか思い出すまで、毎朝無言の挨拶を続けましょうかね。






おっとぉ〜!! 断っておきますが....






ストーカーじゃありませんからね、私!!(笑)