1本のペンが教えてくれること

marktheshadow2007-02-15

昨日が手帳だから、今日はペン...ということではないのですが、たまたまね(笑)




海外で仕事するためにはまずスタッフと仲良くなること。
そのためには、食事を一緒にするのが一番の早道。


地球上、どこに行っても「呑みニケーション」や「喰いニケーション」(って言葉あった?(笑)が重要ですよね。


例え食事だけでも共にすると連帯感って出てくるもの。できればそういう時は上司として奢りたいもの。食事で幸せそうなスタッフの顔見ているとこちらまで幸せなムードになっちゃう。
でも出費はバカになりません。海外赴任でプラスαの現地給与があるからいいもののねぇ(笑)


そんなことして半年目でもらったのが写真のペン。





このペンで9年近く、一杯サインしました。





海外はサイン文化。
最近でこそコンピュータ・バンキングが台頭してきてサインレスになった部分もあるものの、小切手や書類による振込み依頼書へのサインはまだまだ重要な機能。
億単位のお金を動かす際にサインをしながら、「私のヘタクソなサインで良いんだろうか?」「大手銀行間で私のサインした小切手が流通している...」などと考えると、お尻がこそばくなるような、浮いてくるような気分になったものです。


ところが、帰国してみると...ほとんどサインをする機会がない。印鑑社会だもんねぇ、日本って。しかもクレジットカードさえ使ってないし。


いまでは海外宛の請求書にサインするぐらい。
1ヶ月当り、20枚ぐらいでしょうか。


皆さんそんなもんですよね。
日本はサインの必要性や重要性が認識できない社会ですから、キャッシュカードを奪われてサインをマネられても識別できない、防止できない。
その点海外では...香港ですらサインが怪しいとにらんだら、ID(身分証明書)の提示を求められますもんね。


サインが怪しいで思い出しました。
海外で日本人が陥るサイン問題があるんですよ。
それは...時間の経過とともにサインが変化してしまう、という現象。
私も赴任して最初にした仕事が「銀行届出用のサイン」。
何も考える間もなくサインする訳ですから、拙いものになっちゃう。書きなれていない感じがムンムン(笑)


ところが、数年経つとなれてきますからペン運びも堂々としてくる。すると最初のころに引っかかったような書き方や、ためたような書き方していた部分が「スッ」と力がぬけた感じになってくる。


同一人物が書くサインなれど似て非なるものになっちゃう!!
こうして銀行から確認の電話が入ったり、警告の連絡がきたり...(苦笑) 最後は「サインの再届出」を要請されたりねぇ。
私の知る限り、5年以上海外滞在経過した人の半数はこの手のトラブルに合っている感じ!!



と、話がせどんどん逸れてしまいましたが、色んな想い出をくれたこのペン。塗りが少し落ちたり、メッキが鈍くなってきたり、ガタが少しきはじめたペンだけれど、これからどんな想い出を一緒に書き記していけるのでしょうか。