不思議な飲物

「益力多」と書いてヤクルトと読む


いつの間にかメジャーになった不思議な飲物だというイメージなんですよ、私の中では...
香港でももちろんメジャーで、スーパーマーケットにいくと必ず卵売り場のそばにでぇ〜んと置いてありますもんね。


まだTV宣伝が一般的でなかった頃...いやいやTV自体が貴重品で、お金持ちかお医者さん・町会長さんのお宅、または銭湯ぐらいしかなかったころにもの心ついた私ですから、TVコマーシャルで見た覚えはない。
いつヤクルトが発売になったのか、大いなるナゾでした。

小学生中学年ぐらいになって、小生意気な幼児達が妙に小さな不透明な飲物を持っている。「ありゃ、なんや??」「ヤクルトやがな」「ヤクルトちゅうのは美味しいんかいな」「いや、ボクも飲んだことない」みたいな会話を友達としながら、隙あらば幼児から盗ってやろうとタイミングを見計らっていた事を鮮明に覚えている。
ロクなガキやなかったなぁ....(苦笑)


皆さん....40歳以下の人にとって、ヤクルトって当たり前みたいに感じているでしょうけれど、私達の年代以前の人達にとって、あの「容器の形」「容器の材質」「100mlしかない容量」は"クエッションマークの3乗"ぐらいインパクトのあるナゾの物体Xだったのですよ。


ヤクルトの社史を覗いてみると、

  • 1930 代田稔博士が人腸乳酸菌「L.カゼイシロタ株」の強化・培養に成功
  • 1935 「ヤクルト」の製造・販売を開始
  • 1938 「ヤクルト」の商標を登録
  • 1940 販売専門の「代田保護菌普及会」が各地に誕生
  • 1955 株式会社ヤクルト本社(東京都)を設立、京都に研究所を設立
  • 1963 ヤクルト独自の婦人販売店システムを導入
  • 1964 台湾ヤクルト営業開始
  • 1968 サンケイ・アトムズ(元ヤクルト球団)の経営を継承

    ブラジルヤクルト営業開始
    プラスチック新容器による「ヤクルト」を発売

  • 1969 香港ヤクルト営業開始

最初は「奇跡の健康飲料」みたいな感じだったのでしょうかね?
ネズミ講に発展せず事業化にこぎつけ、なんと会社設立後13年で球団を買い取った...恐るべしヤクルト。

「あの気っ色悪い容器」(当時の私には(笑))はなんと38年前に出来たんですねぇ。うんうん、私の記憶と符合する。
しかし...それ以前はどんな容器やったんやぁぁぁああああ!!!!
知り始めると次々知りたくなるのが人間ですよねぇ(笑)

香港ヤクルトはなんと3番目の海外展開だったのですねぇ。37年前ですよ。だから香港でもメジャーな飲物なんですねぇ。ちなみにヤクルトのニセモノも出回っていますがちょっと大きくて、まずい...ま...マズイ(笑)



私のヤクルトの記憶で衝撃的だったのが、大学の卒業旅行の資金集めに始めた「ナイト・クラブ」のバイト。後輩のお母さんの経営だったのでホイホイ行っちゃいました。そこに30才台の色気プンプンのおネェ様がいらっしゃった。

呑みすぎた翌日は必ずお客様に「ヤクルト」のおねだり。しかも2本分をグラスで一気する。
「ひょえ〜、なんだか分からないけれどリッチィ〜!!!」って感じたものでした。
だってヤクルトって、あのみじめったらしい量をチビチビと...場合によっては小さな容器に似合わない長いストローを母親が短く切って、昔流行ったアンプル入りのビタミンドリンクのようにチュウチュウ啜る....というのがイメージでした。
ちょっと違うかも知れないけれど、「小さな高級品扱い」みたいなイメージだったんですよね。(そういう意味ではイメージ戦略があっていた?)
それを2本=200mlグラスについでグイッと一気にあおるんですから、「男やねぇ〜」って女性に対して言ってしまいそうなくらいシビレました。
(こんなことにシビレる私も私ですが....(笑))


その後下痢しないかと、おネェ様を見張っていたのを覚えています。
えっ、心配してかって? 
いや....なんだか怖いもの見たさっていうか、おネェ様がいつトイレにドカドカと駆け込むか楽しみで...(苦笑)


いつの日か私もヤクルトをまとめ飲みできる大人になりたいですぅ〜(笑)
[あ〜ん、100ml単位ぐらいが私の夢のサイズなのねぇ〜(悲)]