オヤジ....

いろいろあったナァ〜


オヤジの優性遺伝か、かなり呑めるクチ。
いろいろやりましたよ...

オヤジは厳しい人だった...


オヤジは呑みに出かける度に、どこかでケンカしてくる。
仕方なく私がボディガードに同行することも度々。(最低週2は...)


オヤジは無類のビール派。
夜仕事が終わって呑み始め、深夜まで延々ビールを呑む。
多い日には1ケース(20本)を軽く越えるのです。
まぁ、6時間ぐらいかけて呑むとしても1時間3本以上は呑むわけです。しかし、不思議なことにトイレは夜間に3・4回程度しか行かない。
ビール中瓶で1本500mlですから、10,000ml=10リットルは呑むことになる。

4回トイレに行くとして、1回2リットル以上出す計算?
そんなに人間の膀胱って水分ためられるのかよ?!
この人、特異体質?!

みたいなことを考えながら、仕方なく隣で付き合うわけですよ、延々....
「あ〜明日の数Ⅱのテストどうしよぉ〜。絶対起きれないぞぉ〜!!」とか思いながら、年齢に似合わないブランデーをぐいぐい呑むしかない私....
別にブランデーが好きなワケじゃないけれど、格好付けでオヤジがキープしているのを呑んでいかないと、お金が無駄になっちゃうでしょ?(苦笑)
私も若かったたから、呑むペースもとれずガバガバ呑んじゃう。
大抵、1本呑みきるまでにトイレで吐く。
グロッキーしちゃうと、一人でどこに逃げてしまうか分からないオヤジゆえ、吐いても普通の顔をしていなければならない。
そんな顔していると「あ〜、オニイチャン呑めるネェ〜」ってオネエサンたちがとっかえひっかえ来ては、グラスを継ぎ足していく。
普通の人には拷問に近い状況なのでしょうけれど、肝機能が強いのか、単なる勢いだけなのか、それでも呑めてしまう自分が情けない(苦笑)


毎回夜中2時過ぎまではつき合わされ、親父の腹には20本以上のビール、私の腹には1〜2本程度のブランデーが収納されることになる。


これでタクシーの中でヘナヘナとなれれば良いのだが、親父は厳しい。
私が寝てしまうと、タクシーの運ちゃんとケンカしてしまう事態が想定されるから、気を抜くことができない。
結局数分もすれば親父は深い眠りに落ち、残された私は運ちゃんの道案内で眠ることさえ許されなくなる。(泣)


帰りついて速攻寝てもすでに午前4時近く。
目に焼きついた「今日危なかったオヤジの危険シーン」の再放送で何度もうなされているウチに朝がやってくる。


テスト中は目を開けているだけで精一杯。


ええ、はっきり言わせてもらいますよオヤジ!!
「高校の成績が突然下がったのは全てアンタのせいです」(苦笑)


そうそう、二人して大笑いしたこともあったなぁ〜

やっちまったよぉ〜


呑んでいると、つまらないことでケンカに発展するもの。
オヤジが行きつけの小料理屋の店主を怒らせてしまったのだ。


この店主、ヤクザさんの家系の方で、昔はスッゴイ危ない人。
一応堅気の世界に身をおかれたものの、カウンターの下には立派な日本刀が隠されている。
この日激怒した店主は、つかつかとカウンターから出てきて、我々の背後にたった。
カウンターの奥のガラス戸に店主の行動が映る。


『あ〜、抜いちゃったよ〜』


シュッという音がしたかと思ったら、我々の後ろで大上段に振りかぶっているじゃない....


『仕方ない、作戦その1だ.....』


目の前の刺身の皿から「わさびの塊」を一口入れて、数秒待つ....
頃合を見計らって振り返りざま、店主に抱きつく私。
考えたら危ない行動だが、子供には振り下ろさないと読んだ....ませたガキだこと!!(笑)




「おとうちゃんを殺さないでぇ〜!! おっちゃんゴメン!! ボクが悪いねん!! ○×△・・・・・」


いきり立っていた店主も、懐に飛び込んできた子供にワァワァ泣かれたら気持ちも消沈(苦笑)
しかも理由が泣きじゃくっているから、よく聞こえない....


「ボクが死んだ方がええねん.....」みたいなことしか判別できないぐらい泣きじゃくっている私がいるし、他のお客さんの「オヤッサン、なんで子供に刀抜いてるねん?!」という無言の抗議にヘナヘナァ〜と...(苦笑)


まぁ、その頃にはオカミさんか、店の従業員が出てきて「お二人さんすんません。今日はとりあえず帰って下さい...」とエスケープさせてくれるわけです。
この手は3回ぐらい使いました。(苦笑)


よくいままで生きてこれたもんだ...(笑)