香港トラブル・チャンプ 第五回

marktheshadow2005-06-15

【自分の安全は自分で...】

日本も治安が乱れてきているといわれますが、海外では「自分の身は自分で守るもの」が鉄則です。どんなに身を守っても守り過ぎということはありません。
で、何かことが起きると...仕方ないんですよねぇ。
最近は減ったように感じますが、一時携帯電話は格好の獲物。 
とくに「スリ」さんたちにとっては.....

◆スリ天国
ある会社のA所長、中国シンセンの高級ホテルで打ち合わせを終了し、達成感とともに駅まで10分程の道を歩いていました。 いまでもそのあたりはスリの名所として有名です。 しかも第三者=一般市民がスリの現場を発見しても、まず本人には知らせてくれません。 なぜなら「スリ・グループの報復」が怖いからなのです。

A所長も永年中国と行き来していますから、そのあたりのことは心得たもの。 前後左右を見て見ぬふりで警戒しています。...しかし前に怪しい人物の姿が。。。
と思う間もなく.......カバンに「ツンツン」という当たりが出た。

そう、A所長は香港でも海釣りでならしている名人ですから、僅かな振動=食いつきでも察知するんですねぇ。習慣とは実に恐ろしい。(笑)

でカバンを見たら、携帯電話を握ったスリの手が出て行こうとするところ!
「コラァ〜!!」と一喝したものの、スリは若さに任せて走り去っていく。 A所長も走りだそうとしたら道の傍にいたの人相悪いのも走り去っていきます。 「こいつらグルかぁ〜!!」 頭にきたA所長、悪漢二人を追って走りますが....若さの違いから、ドンドン間をあけられて....スリ・グループの二人が角を曲がったことを確認してもう諦め半分。心臓が口から出そうになるのをこらえて、角を曲がってみると....
スリ・グループと思った二人が取っ組み合いをしています。
A所長;「なんじゃ、こいつら仲間割れかいなぁ.....」
と思っていたら、自分の携帯電話がコロコロと足元に転がってきて...拾い上げると、取っ組み合いの影響でキズだらけ...

A所長;「まぁ、仕方ないかぁ。お得意さんの電話番号戻ってきただけでも儲けモノやねぇ...」

と、取っ組み合いの二人をその場に残し、そ知らぬ顔で立ち去ろうとしたら、今度は目の前に数人の人相悪いのが....次第に包囲網が狭められ、A所長は完全に囲まれてしまったのです。

A所長;「こら携帯盗まれるよりもタチ悪いやんか。拉致監禁されるぅぅぅうううう!!!! アカン、死ぬかも...」

抵抗しようとしたものの、相手の人相・風体からプロの集団と観念して彼らの言うとおりついていくと....そこは警察署。

A所長;「げっ、警察が悪の巣窟かいなぁ...こりゃ万事窮すやぁ〜」

小さな部屋に入れられ、これから起こる悲劇を想像しながら身を小さくしていると、恰幅の良い英語を話す警官が出てきた。「ん??」
よく聞いてみると人相の悪い人達は、私服警官だったのです(笑)
スリが多発する同地域に50m間隔で張っているんだそうです。
A所長、死ぬかと思ったのが警官だったので、思わず見頭ゆるみました。

A所長;「なぁ〜、地獄で仏とはこのことやなぁ。中国も素晴らしい国やがナァ〜。」

しかし....安心したのもつかの間、A所長はその後事情聴取で5時間警察署に拘束されたのでした。。。

【本日の教訓;地獄では「本当の地獄」か「マシな地獄」ぐいらの選択肢しかない(笑)】



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