一歩手前...その2

marktheshadow2005-06-05

【学習効果なし...(笑)】

日本での無理な減量経験から、アルコール摂取による減量は行わない様、心がけていたのですが香港に赴任したての頃、食べ物が合わず知らず知らずのウチにまた15kg落ちてしまって...これは以前にも書きましたので、その後の話を。。。


◆帰郷前後が危険
年に1〜2回帰郷するのですが、帰郷2週間くらい前がどうしてもハードになってしまいます。
たかだか1週間の帰郷とはいえ、不在時の対応や前倒しで完成させておかなければならない仕事をこなしていくウチに、睡眠不足・極度の疲労が蓄積されていきます。
それだけならまだいいのですが、帰郷=しばらく友達と会えない....と体が勘違いして「呑み会」を連発してしまうことに。。。体は「睡眠不足・極度の疲労・アルコール摂取による内蔵の疲労」という三重苦の状態に。『日本に戻ったら少しゆっくりできるから、いいかぁ〜』なんて年を忘れて酷使してしまうのです。


まず帰郷の際は必ずキャセイ航空の夜中3時発の便を利用していました。これだと、大阪に朝7時着まるまる1日が使える計算になります。仕事処理のラストスパートしていえに帰れば夜11時くらいになり、それから荷物詰めると丁度良い時間にもなります。翌朝出発という手もありますが、緊張が解けた瞬間、寝坊して乗り過ごしてしまう...というのも怖いためこの便を愛用していました。

この便は本来貨物便なのですが、通常の機体を使用するため乗客も乗せることができる。重量物を載せている関係からか、50名ぐらい限定で乗客を乗せていました。
300人以上乗れる機体に50人までの乗客ですから、機内のサービスも満点!!
通路と通路の間の(D〜Gの4)席に一人で陣取り、肘掛を全部跳ね上げてベッド状態にします。そこで寝そべりながらビデオ鑑賞+夜食+アルコールとなるわけです。
私としては数週間の激務をこなした後ですから、ゆったりと時間を過ごしたい。大抵、到着まで呑み続けです。トイレに頻繁に行きたくないので「ウイスキーオンザロック」。周囲の人は全員寝ちゃいます。スチュワーデスさんもヒマつぶしからか頼まなくとも定期的にグラスを変えてくれます。そうやって7時近くまで飲み続けると、久々の週末というムードをアルコールが血管を通じて体の隅々にまでいきわたらせてくれます。 

で、家に帰ってゆっくりするかと思いきや....

まずは近くのスーパーに旬の食材探し。それをつまみに深夜まで呑む。友達との呑み会、会社の呑み会...気づいたら呑み会連発。そのうちに帰郷日程も終わり、夜11時発の香港行きの機上の人となる。帰りも貨物便に乗り、ウイスキーオンザロック。。。
よく考えると数週間ぶっ続けで「ウイスキーを使ったフォアグラ」を作っている様なものです。(苦笑)


で....3年前。香港に戻って2日目。丁度週末、自宅で一人軽く呑んだ後寝ようと立ち上がったら....
意識が遠のいていく。気がついたら冷や汗が一杯。心臓の鼓動が妙に早い。息ができない。
『大脳がやられているみたい...これは死ぬ...』と覚悟しました。 父も脳梗塞が原因で死んでいますし、若い頃大脳関係の仕事をしていたものですから、症状が「大脳表皮層の壊死・欠損・高圧力による内蔵関係の制御不能状態」と思われたからです。
あきらめがつきました。ただし、翌朝以降にスタッフや警察に格好の悪い姿をさらしたくない。死ぬなら綺麗に...と思い、最後の力をふりしぼりエアコン・TV・照明の電気を落とし...といっても胸のあたりにあるエアコンや照明のスイッチに手が届かないのです。立たなきゃ消せない。立つと意識が遠のく。どうも心臓から上に頭を持ってくると血が昇らないのです。頭をうなだれた状態にして、腕を精一杯上げて、気絶と戦いながらoffに。もう階段を歩いて上がるだけの力と時間が残ってません。仕方ないから「ほふく全身」状態で階段を上るのですが、数段よじ登ってはずり落ちる。その拍子に手足を階段の角ですりむいて血が噴出す。永遠とも思える階段との死闘を終えたときには、2階の踊り場で汗と血まみれになり、意識はほとんどない状態に。おそらく呼吸もうまく出来ていなかったのでしょう。
心臓はもう破裂しそうな状態。最後の関門「ベッド昇り」をなんとかこなして横になりました。「ありがとう皆さん、楽しい人生でした」「これが死ぬということか」と考えるのがやっと、その後意識がなくなりました。

目が覚めると...狭い部屋に押し込まれたベッドに横たわっていました。「天国って貧乏臭いところだな...」と、思いながら上半身を起こすと....それは香港の私の部屋だったのです(苦笑)
「死なずに済んだ....」神様に感謝しました。

原因は血栓が大脳に引っかかった...いわゆる「脳血栓」ということのようです。言い方を変えると「極度のエコノミー症候群」。アルコールの大量・長期摂取による血液が濃くなったことが血栓を作る引き金になった模様です。

若かったためか、はたまた悪運が強かったのか、最悪の事態は避けることができました。それからは疲れている際の暴飲は避けるようにしています。
こういうことが年を経ていくということなのでしょう。

皆さんもお気をつけ下さいね。

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