タクシー その3

marktheshadow2005-05-24

【便利な移動手段】
またまた続きです

前回までは香港のタクシーでしたが、本日は中国のタクシーについて...
現在のシンセンのタクシーに乗ると、昔の香港のタクシー状況が推察されて面白いものがあります。

◆その5 オリジナリティないのぉ〜(笑)
シンセン市内だったら問題なくても、ちょっと遠方になるとメーター通りに行ってくれないケースがあります。
mark;「[北京語で] ○○まで行って」
運転手;「えっ、どこって?」
m;「だから、○○」
運;「えっ?」
m;「○○だってぇ〜!!」
運;「じゃ80元ね」
m;「バカいうんじゃないよ、メーター通りしか払わないに決まってんジャン!!」

この会話、タクシーに乗るたびに行われるわけです。私には疑問があります。
①なんで、いっつも2回聞きなおす?
②「メーター通り」って聞いたとたん、何事も無かったかのように押し黙る運転手。

どうも、彼らの間には「かもれる!! 『外人対応マニュアル』」なるものが存在している様なんですよ。
ですから毎回相手の異なる「ショートコント」みたいなものが繰り広げられる。。。
ということは.....これって一種のサービス??(苦笑)

◆その6 で、どのコが悪いのん?
お客さんの接待で、中国に。。。 で、楽しそうにはしゃぐお客さんを見送って一人中国の宿舎に.....わびしいもんです。はしゃいでいるお客さんと、表面上ははしゃぎながらも、心の中ではシラッとしている自分と...前日まで誰が寝ていたのか分からない宿舎での仮眠...タクシーの中のひと時が、現実の世界に戻る瞬間なワケです。
で、ふと焦点を合わせて前を見ると....全然知らないところを走っている。

んんん?? 「運転手さん○○に行くんだよ、分かってるよね??」 問題なさげにOkayを連発する運転手。 またひと時自分の世界に没頭する。。。[こんな毎日でいいのか...][何のためにこんなことやっているのか...]ストイックに自問自答する。
で、ふっと時計をみると、どえらい時間が経過している。。。10分以内でつけるところが、20分以上かかっている。。。タクシーが止まった。。。
運転手;「お客さんついたよ....」
私の中の"ハードボイルド"にスイッチが入った。

まったく見たことのない光景が目の前にあった。 河岸あたりなのか、周囲にはカヤの林以外何もないようだ。 タクシーのライトに照らされて、安物の3階建ての住宅とその横に栄養失調気味に育った椰子の木が、私の踏み込む限界を超えてしまっていることを物語っている。
ウワサで聞いた「拉致、暴行、窃盗」の一団に捕まった様だ。。。少しぐらい腕に覚えもあるが、4人以上、しかも相手が武器...ナイフよりも木刀の様な『長モノ』の方がクセが悪い....を持っていたら、まちがいなくやられる。へたに抵抗して殺される危険を冒すより、一方的に暴行される方が得策だろうか。。。しかし...こんな輩どもにむざむざとやられていいのか。。。無抵抗でいても、これで人生の終わりかも知れぬ。かなわぬまでもある程度の数の魂を冥土の土産に持って行ってもバチはあたるまい。
ありがたいことに少し酩酊気味である。痛みも余り感じずに済むだろう。

徹底抗戦と決めた。
タクシーに乗ったまま、じっと相手の出方を推し量る。
音がせぬ様薄手のコートを脱ぎ、刃物防護のため左腕に巻きつける。財布とベルトをつないでいるチェーンをはずし、左腕のコートを固定するように巻く。こんなものこぶしに巻こうものなら一発でこちらの骨が砕けてしまう。バックハンドでのカウンターブローぐらいの役目しか無いが、何もないよりマシっていうものだ。

[よぉし、いつでも来い!]
 
タクシーの客席と運転席を隔てる防護網の向こう側で運転手も微動だにせず、息をつめている。
ここで、声を先に発した方が負けに近づく。 重たいムードが続く。。。すると突然

運転手;「降りないんですかぁ〜? ◎◎ですけどぉ〜??」
[フッ、自分は関係ないという演技かぁ....降りて自分で自分の道を切り開け...ってことかい]
[えっ??]
mark;[いま何て言った?]
運;「◎◎です...って」
m;「オレは○○って言ったろう?!」
私の中の"ちゃらんぼらん・ワールド"にスイッチが入った(笑)

そうです、単に運転手が聞き間違いをしただけだったのです。 しかも「目白」と「目黒」ぐらい異なる場所に。。。
で、本来の目的地に戻るまで「誰が悪いんや?!」と後部座席から運転席を蹴りながらずっと繰り返し...(笑)
でも大したものです。目的地について一応値段聞いてみました。なぜなら通常15元ぐらいの距離なのに、運転手の聞き間違いでの4倍以上になっているのですから。。。すると運転手いわく「60元」。見上げたもんです(笑)
ここで暴れちゃいけません。しかし、怒りは覚めやらず...用意した小銭を金網越しに投げつけ、降りようとして、つまづいた拍子に最後の重い一蹴りを運転席に叩き込む形になってしまいましたぁ〜。(笑)
恐ろしや、中国製。。。まっすぐだった運転席が少し「くの字」になってましたぁ〜(笑)


怖いの、中国での夜の一人歩きって。。。だから私を一人にしないでぇ〜

タクシー....便利だけれど、違う意味でコワイものもあります。(笑)