ボブ

【大きな仔犬】
香港で生活して二度も泥棒に入られたんですよ。
一度目は一緒に生活していた人達が。。。
その時は一人だけ何も盗られてなく、「へへへぇ〜ラッキー」と思ったんですが...夜中の現場検証からオマワリさんが帰った後、「なんで私だけ何も盗られへんかったん? 泥棒さんも気兼ねしちゃうくらい貧乏
なの私って...??」ってだんだん目が冴えてきちゃって。。。明け方4時頃そんなことを考えながら呑み明かしちゃえ〜って思ってたんです。。。
ところが、室内が妙にスカスカした感じがして、よぉく観察してみると...盗られてましたぁ〜!!
大きな声では言えないけれど、VCDと腕時計。たまたま日本の友達に頼まれて帰国前に買ってたんですよ。いわゆる非合法もの。(笑) 金額にして数百ドルぐらいなんですが、妙に嬉しくなって同居している友達に電話かけちゃいました。

  • mark;「寝てた??」
  • 友達;「いや、大丈夫」
  • m;「ねぇねぇ聞いて!! 私も盗られたのヨォ〜!!」
  • 友;「あっそう、それは可愛そうに....」
  • m;「そうじゃないのよ、盗られたのがどうでもいいヤツばっかりで笑っちゃうのよ」
  • 友;「ガチャン、ツゥ....ツゥ....」

電話は切れちゃったんですが嬉しくて、その後も笑ってたんですよ。。。でも、よく考えたら「やっぱり盗るものなかった」ってぇことなんですよねぇ〜(苦笑)

で、またその数ヶ月後...泥棒さんがまたいらっしゃって。。。。(笑)
今度は盗られました。買ったばかりのMDプレイヤーとか携帯とか。。。でもね、おかしかったのは「CDラック」を荒らした形跡があるんですよ。1度目で味をしめたのでしょうか、同じ泥棒さんの犯行のようで「絶対この部屋には非合法VCDがある!!」って探した様です。残念でしたぁ〜って感じ(苦笑)
盗られたものは保険で降りるから、私も気にしてません。ですから色々と警官に聞いちゃいました。
すると助言としては「とにかく犬を飼え」ということだったのです。
それから動物愛護団体とか回りました。でもなかなか気に入る犬がいなくて。部屋の中でも飼える従順な犬。。。「リトリバー種」が欲しかったのですが、最低6ヶ月待ちっていうじゃありませんか。こっちはすぐにでも欲しいのに。。。
そこに日本の自宅から連絡が入って。。。セントバーナードの仔犬が捨てられていて、数日ウチで預かることになったそうです。推定年齢2才弱。「よっしゃぁ〜香港に連れて来よう!!」ってことに即決。チケットエージェントに聞くと「CXだったら一緒に搭乗するとタダ」というじゃありませんか!! 数週間連れてくるためのワクチン、書類とか調べて意気揚々と
日本に帰って迎えに行ったら。。。

[ありし日のボブ君。。。]

デカイ....とにかくセントバーナードですから、2才弱っていっても50kg弱ある訳です。(苦笑) ありゃありゃ〜 でもすでにウチのこになっちゃってますから「いまさら要らん」とも言えないわけです。 前向きに連れて来る方向で考えねば....ふと気づいたのが名前がない。こりゃ香港連れていく以前の問題ですよね。 でセントバーナード君とお話をしました。
mark;「キミなんていうお名前? 犬が喋るわけないかぁ〜」
犬;「ボブッ!!」
m;「お〜!! ちゃんとお名前が言えるんだぁ〜賢いねぇ〜」
そう、犬さんとしては単に吼えただけなんですが偶然私には「ボブ」って聞こえたんですよ。(苦笑)
可愛そうに、子供に叩かれたりしたのでしょう。あっちこっち毛が痛んで。しかもずっと狭いところにくくられていたのでしょう、糞尿にまみれ耳の中はアカだらけ。4回ほど洗って、ようやく普通の仔になりました。 もう腕も痺れてきちゃうくらい。でも従順なボブは洗われている間ずっとうれしそう。 もう可愛くて。。。。
ひとまずボブを残して、手配のために香港に戻ってきました。そして重要な間違いが判明。CXであろうがどこの飛行機会社あろうが、動物の搭乗もタダではない。1kg単位でいくら...っていう世界なんですよ。詳しいこと忘れちゃいましたが飛行機に乗せるだけのケージの購買やらなんやらやってると15万円ぐらいするわけです。ガァ〜ン...人間より高いじゃん。しかもその前の準備とかで最低6ヶ月(予防接種は最低2回、6ヶ月かけて...) それってもっと大きく・重くなるじゃない?? えっ、20万円コース?? なんて毎晩夢に出てくるわけです
よ。 でも仕方ないですねぇ。 どんどん手配の準備をしていた矢先。。。
日本から連絡が来たのです。誰かが門を開けたためボブが逃げ出して、車に轢かれた。。。

張り詰めていた気持ちが一瞬に空虚になり...何もかもウソの様な気がしました。あれだけ一生懸命に輸入・検疫手続を勉強して、さぁそろそろ手配開始....っていう時に。。。
でもセントバーナード犬にとって香港の亜熱帯環境は苛酷なものであったはず。
そう考えると、ボブにとってはわずか数週間の我が家での生活でも一生の幸せに値したかも知れません。

南無阿弥陀仏....ポチッ...(笑)

ちょっと今夜は「評論的ネタ」をやめて、自分ネタで行ってみました。
明日に続くぅ〜(笑)