空中の迷路

marktheshadow2005-05-17

【まさに空中都市】
香港でイメージされるものの中で上位に入るもののひとつに「二階建てバス」があるかと思います。あのバス、二階建てというだけあって、4m以上の車高なんですよねぇ。一口に4mっていってもちょっとイメージ浮かばないですよね。そこらへんの車を立てかけた高さと考えてもらうとお分かりでしょうか? で、実際はさらに高い訳で、この公共機関の車高の高さが香港の全ての建築基準に影響を与えています。路面の一般店舗の一階部分は妙に高くなり、中二階は逆に倉庫スペースとして身長ギリギリの天井高となっています。まぁ、これは単に「一般的な小規模ビル」に無理やり2階店舗スペースを取るより、店舗と倉庫のに集中しようというマーケティングと設計上の問題からの要求ということもあるでしょうけれど、これが大規模商業ビルとなるとまた話が変わってきます。駅前立地のビルは必ず3階部分に渡り廊下を設ける、またはいつでも繋げることができる様に、高さを調整していたり。。。
日々どこかで新しい渡り回廊が作られている感があります。
日本と比較すると

  • 日本は地下街の設計に長けている。交通量・設置可能な商業施設枠を計算し地中都市を作っていきます。10・20年単位で見直しはされているものの、基本的な構造は長期間変更しなくていいように余裕を持って作られる。
  • 香港は空中回廊に長けている。毎年交通量を見直し、どんどん追加していく。

まぁ、国民性や気候の問題もありますから、どちらが優れているか比較は難しいところです。
しかし、うまく作られた空中回廊は機能的にも長所があります。例えば湾仔あたりの空中回廊は見事です。亜熱帯の香港でも気候のいい時は歩いていて気持ちが良いものです。
しかし、これらの空中回廊は高い確率で、商業ビル自体の設備に依存している部分が多いと思います。その代表的な例がエスカレーターやエレベーター。これがあるから面倒臭がり屋の人々も空中回廊を利用しているといっても過言ではないと思われます。
空中回廊を使用する人々のためのエスカレーターなど搬送具及び冷房にかけられるお金は、莫大な額になっていると思われるのです。間接的にであれ、こういうホスピタリティ面にかけられるお金を考えると「香港ってすごいなぁ〜」と関心します。誰か1度計算してみてくれませんかねぇ〜??(笑)
この空中回廊、ところによっては通勤・通学や生活のための路となっていますから、歩行者のみならず車椅子の方、自転車の通行などもスムースにできる様に作られているおり、大したもんです。
上空からここを通る有様を見つめることができたなら...きっと蟻の生活みたいに見えるのではないでしょうかね?
「地下街の使い方の少なさ」と「空中回廊の見事さ」このギャップに旅行者は間違いなく海外を意識させられるのではないでしょうか。単に街を散策するだけでも、海外を気づかせてくれる。。。しかも地上ですから、景色もいい。観光の街香港の面目躍如だと思うのです。

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