便利店

marktheshadow2005-05-09

【土地それぞれコンビニエンス事情】
外国に訪れた時、一番その土地を認識できるのは「コンビニエンス・ショップ」。香港では「便利店」という標記の店を数多く見かけます。まぁ、コンビニエンスショップというのはもともと利便性を追求した店っていう意味ですから、「便利店」という名前はピッタシな名称なのですが。

まずは日本のコンビニ。どうでしょう、いまや世界で一番のコンビニ文化となっているかと思います。通常の物販以外にチケット・ソフトなどの販売。公共料金の窓口、銀行のCD、デジカメプリントサービス。。。まさに利便性をとことんまで追求しています。セブンイレブンジャパンが本家本元のセブンイレブンUSAを追い抜き、逆転して大株主になっているのもうなずけるところです。(その発端は別にあるんですが...)

久々の日本帰郷。。。何より嬉しいのはコンビニのおにぎりや冷麺などの食品だったりします。(笑)いやぁ、実にうまいです。香港のランチボックスしか食べられない身には。。。(笑)
日本の食品(だけに限りませんが)業界にとって、いまやコンビニは新商品のマーケットリサーチに無くてはならない存在とか。毎月・毎週新商品がコンビニに陳列され、わずか数週間で消えていく。お客さんにしてみると「新商品の宝庫」でもありますから、来店するたけでも楽しいですよね。

さて、香港ではどうでしょうか。
まずは香港の商業の状況を理解する必要がありますね。香港では閉店時間は10時頃ですよね。スーパーであろうと衣料品店であろうと。日本に比べると「タイム・コンビニエンス(時間的利便性)」についてはほとんどの店舗が備えているといえます。そのため日本と違って香港のコンビニには「野菜・卵」などの生鮮品、調味料などの基礎一般食品をおいても売れないんですね。でも日本人の我々にとっては...「あっ、買い忘れたぁ」という時の駆け込み寺...ならぬ駆け込み店がコンビニなんですが、香港ではそうはいきません。商品構成を見ていると「いま食べたい・飲みたいもの」だけを集める...というのが香港的コンビニコンセプトになっています。それが如実に現れているのが「出店」戦略。
日本ならある程度の基本的店舗というのをキープするものですが....香港では。。。わずか2坪程度の新聞スタンド店の様な形態から、ジュース販売店の様なコンビニまであります。コンビニの看板を上げているものの、最終電車を待たず閉める店もあったり。。。(笑)
「これってコンビニの看板なくとも....」と思ってしまいます。
そういう風にコンビニといえど、コンビニの常識に固められることなく自由な発想でやたらめったらな出店・開発をしています。これが調理品なんかになると顕著。屋台の軽食関係の商品も取り込み、値段も戦える単価となっています。良いこともありますねぇ〜。2・3ドルで食べられる串ものなど。どちらかというと軽食店のイメージがだんだん強くなっていますよね。

まだまだ日本のコンビニとは差が大きいものの、これからも「儲かるもの」を中心に香港のコンビニは伸びていくことでしょう。

話は変わりますがフィリピンにはいまだに「コンビニ」がありません。セブンイレブンならぬ「イレブンセブン」(開店時間11AM-7PM)ならあるようですが。。。または店の窓口で商品名を言って格子の間から商品とお金を交換するというものなら....

やっぱり香港のコンビニは便利ですね(笑)

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